「燕が飛んでいる」という客観的で、わかりやすい事実

◆田舎時間した日:2003年7月26日〜2003年7月27日
◆作業内容:田んぼの雑草とり
◆訪問場所:山形県上山市
今回のホームページ↓
http://www.inakajikan.com/9-schedule.htm
今回お邪魔した北澤さんが栽培している無農薬田んぼの上には燕が舞っていました。
草取りをする参加者の周りのすぐ5mぐらい先を、7、8羽ぐらいのツバメがずっと飛んでいました。低空飛行で羽をあまり動かさずに飛ぶのでお腹までよく見えます。田んぼに立って、生き物に囲まれて、自分の目の前をツバメが飛んでいる光景は感動的でした。このツバメ達は、北澤さんの田んぼの上を通りすぎて隣の田んぼの上に行くと、ターンして戻ってきます。無農薬田んぼには沢山の虫がいるからなんですね。

参加者にとって感動的だった事はさておき、マーケティングの視点で見ると、燕が飛んでいるという事実は極めて重要です。
努力して育てて、自分の作物にプライドを持っている農家が、そのコストに見合うだけの収益を確保するためには、他農家の作物と同じ扱いになってしまう農協経由ではないルートを確保しなければなりません。独自のルート(直販または業務用)を確保するため、高い基準を満たす差別化商品を作ろうとしたときに、以下の二つの方法が通常とられます。
1.味覚(=より美味しい)の違いを出す
2.有機農法

1は消費者にとってわかりやすいですが、2はわかりにくいため、政府保証のラベルを貼るとか、トレーサビリティの設備投資を行うといった施策がとられますが、消費者の感度は低く、市場拡大の切り札とはなっていません。しかし、「燕が飛んでいる」という客観的で、わかりやすい事実があったらどうでしょうか。
もしも『燕米』をブランド化する事ができたら、これはビジネスになると感じてきました。