古屋敷村の萱刈りと芋煮

日曜日は、先日残念なお知らせがあった古屋敷村で萱刈り。

古屋敷村は築150年〜200年の日本古民家を遺族の方々によって維持されている観光地です。

1982年に撮影されたドキュメンタリー「ニッポン国 古屋敷村」で
世界的にも有名で、特に中国のドキュメンタリー映画監督の聖地になっているようです。

萱葺屋根は人が手を入れなければすぐに腐って落ちてしまいます。
毎年毎年の人手による維持管理が必要なんですね。
そんな地元の方々の貴重な行事「萱刈り」に参加してきました。

萱とはすすきのこと、道端や畑に生えたすすきをクワで刈っていきます。

この地域のすすきは切り口がなんと赤いのです。

刈ったすすきを数本をひとまとめにして

こんな感じで、すすきで縛ります。
稲刈りと同じ要領ですね。

まとめたすすきはこのように家屋の壁に立てかけて乾燥させます。

十分乾燥させた、すすきは余計な葉っぱをとって茎だけにして
きれいに束ねて屋根となります。(写真は武家屋敷の萱葺です。)

昔の人はこんな手の混んだ屋根を維持していたのですね。
でもそこらにあるすすきが素材というのは妙に納得してしまいます。

最初は刈ったすすきをそのまま乗せていたのかも知れません。
次第に茎だけにして、固まりにしたほうが暖かいぞ、雨漏りしないぞ
みたいな改良を重ねて、いま我々もまだ目にすることできる
茅葺屋根となったのでしょうね。

萱葺職人の減少で存続の危機に瀕していると聞いていましたが
最近では若い職人さんも出てきているようです。

さて、ひととおりすすきを刈ったら
お楽しみ、山形名物、「芋煮」の登場です!

どーんと、里芋がほくほく、贅沢にも米沢牛が入っていました!

最後は古屋敷恒例、カレーうどんで締めます。
(食べるのに夢中で写真撮るの忘れました。ご馳走様でした!)

お腹もいっぱいになったとこで、古屋敷の裏にある「開運の滝」を散策。

確実にマイナスイオン出ていますね。
雲ひとつない秋晴れの空、なんとも贅沢な時間です。

田舎時間にとって思い出の地。
焼失してしまった家屋は僕らの心のなかに在ります。

北澤農園でお手伝い

先週末、紅葉と初霜がおりた上山にお邪魔してきました。
まずは、毎年新聞トップで干し柿の写真を飾る北澤農園(北澤久敏さん)でのお手伝い。

丁度、北澤さん親子が今年最後の干し柿を吊るしているところを見学させて頂きました。
下の写真は今年一番の干し柿。今年も甘くて中はとろとろです。

上山は、平種無柿と紅柿。ともにこの地域では渋柿しかならないのですが
干すことで渋みが消えて甘く感じる。

成分はまったくかわっていないらしいのですが
人間の舌が渋いと感じたり、甘いと感じたり、水分の度合いで変化するようです。
不思議ですね。

そんなことを北澤さんご夫妻とお話していたら、もうお昼の時間。

食卓には、北澤さんがつくられた山形県売り出し中のブランド米「つや姫」が!
まさかこんなところでご対面できるとは!

まだ限られた農家さんでしか生産できず、生産農家さんですら備蓄が制限されている貴重なお米。
米粒が大きく、キラキラ光っています。
美味しいのは言わずもがなですね。

さて、午後の作業はホップ畑のツル紐を付ける作業。

単純作業のようにみえますが、棚の高さは3メートル。
100メートルの長さを70〜80センチメートル間隔で紐を結んでいきます。


あっという間に日が暮れてしまいました。

北澤農園は、すべての柿の皮をむいて、紐に括りつけて、干し柿が熟すのを待つ間、
「ここ数日はほっとする時間」です。
ラ・フランスと、温水に24時間浸して渋みをとった生柿を味わいながら
北澤ご夫妻と温かい一時でした。